肌に悩んだ10代、化粧品が“答え”だった頃
高校生の頃、私は重度のニキビに悩んでいました。
高校1年生までは友人からも羨ましがられる位色白できめの細かい肌だったのです…
顔全体に広がる赤く腫れたニキビは、治るどころか増えていき、朝起きるたびに新しい炎症を見つけるのが怖くて仕方ありませんでした。
その姿を見て、母は「みっともないから隠せば」とマスクを渡してくれました。
今思えば、その言葉も母なりの愛情だったのだと思います。けれど、当時の私は「私の顔は人に見せてはいけないんだ」と思い込んでしまいました。

学校でも、たくさんの言葉に傷つきました。
「胃が悪いんじゃない?」
「便秘してるの?」
「ちゃんと洗ってる?」
周りに悪気がなかったとしても、その言葉がどれだけ心に刺さったか、きっと想像がつかないと思います。
家では父に「お前の顔を見てるとかゆくなってくる」と言われたこともありました。
本気で言った言葉ではなかったのかもしれません。でも、思春期の私には、その一言が心の奥にずっと残り続けました。
化粧品を“疑うようになった”きっかけ
ニキビが落ち着くことはなく、私は皮膚科の化粧品に“救い”を求めました。
ですが、使えば使うほど肌が敏感になっていき、赤みや乾燥、刺激を感じることが増えていきました。
後にこの体験で、私は「化粧品って本当に必要?」と疑問を持つようになりました。
そして、「足すこと」ばかりを考えていたスキンケアを、「減らすこと」で見直すようになったのです。
皮脂を抑えると言われて使い続けたローション・・・
皮脂は大切な保護機能があるのに、抑え続けたことによってひどい乾燥肌になり、保護力がないため、化粧品の刺激をダイレクトに受け「かゆみ」そして「シミ」へと・・・
大人になっても消えなかった「ニキビ跡」という悩み
高校卒業後、ニキビの症状は少しずつ落ち着いていきました。
けれど、肌悩みが終わったわけではありません。
今度は数こそ減りましたが、かゆみがある大きなニキビが出来るようになりました。
20代後半から30代にかけては、「ニキビ跡」による悩みが深くなっていきました。
赤みが残ったり、凹凸のある肌質が気になったり。とくに人前に出る仕事をしていたときは、「大人なのに肌が汚いと思われていないだろうか」と、つい周囲の目を気にしてばかりいました。
またクレーターとなったニキビ跡の上にシミも増えてきました。
雑誌やテレビで話題になっているスキンケア商品、人気ブランドの美容液、有名な洗顔料……。
カバー力のあるファンデーションはリキッド、パウダー、プレストと3段塗りは当たり前…..
少しでも効果がありそうなものを次々と試しました。
思春期のニキビとは違い、「年齢的にもう落ち着いているはずなのに、どうして…」と、焦る気持ちもありました。
スキンケアへの迷い、化粧品への不信感は、このころさらに強くなっていったように思います。
本当に必要だったのは「引き算のスキンケア」だった
私がたどり着いたのは、「肌に必要なものは、実はそんなに多くない」というシンプルな答えでした。
たとえば、
- 洗いすぎないこと
- 塗りすぎないこと
- 成分の“良し悪し”よりも、肌の反応を見ること
こういった基本の「引き算」を実践するうちに、肌のトーンが落ち着き、乾燥や赤みが減り、徐々に「変化」が現れていったのです。
「この成分が入っているから良い」
「高価なものだから効果がある」
そう思っていた過去の自分に、そっと伝えたくなります。「肌はもっと、やさしく扱っていい」と。
スキンケアとの向き合い方が変わった今
いま私は、東京都北区・赤羽でフェイシャル専門のプライベートサロンを運営しています。
肌トラブルの悩みは十人十色。だからこそ、初回のカウンセリングではカルテを作成し、どんなスキンケアをしてきたか、どんな想いで通ってくださったのかを丁寧に伺っています。
私が行っているのは、単なる施術ではありません。
“肌の声”に耳を傾け、“心の声”にも寄り添う時間。
生ヒト臍帯血幹細胞培養液といった先端美容成分も、あくまで「必要であれば」使用し、過剰なアプローチはいたしません。
もちろん、ご説明やご提案はさせていただきますが、無理な勧誘は一切しておりません。
「この人なら相談できる」――そう思っていただける関係を大切にしています。
もし昔の私と同じように悩んでいるなら
スキンケアに迷い、化粧品を信じきれず、鏡を見るのがつらかった日々。
私は、その気持ちをよく知っています。
もし、あなたが「何をしても改善しなかった」と感じているなら、
その原因は「足りないから」ではなく、「やりすぎていたから」かもしれません。
あなたの肌は、もっとやさしくていい。
そして、その肌にはまだ、変わる力が残っています。
肌の悩みは、ひとりで抱えなくていい
肌のお悩みは一人で抱えず、ぜひお気軽にご相談ください。
赤羽で35年、お一人おひとりに丁寧に向き合うサロンです。
化粧品を信じきれなくなった経験があるからこそ、本当に必要なケアを、一緒に見つけていけたらと思っています。
最後に…
肌は、ただの“表面”ではありません。
そこに傷ついた気持ちや、言われた言葉、我慢してきた想いが、すべて映し出されていることもあります。
私がフェイシャルケアを仕事にしているのは、肌だけでなく、そうした「心ごと」受けとめたいと思ったからです。

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